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2010年07月 アーカイブ

海と油井 2

始まってまもない頃、オスベルグは完全に男の世界でした。


しかし、いまは変わったのです。


歩いている間、私は、多くの女性がさまざまな仕事に就き、なかには掘削作業塔でも働いているのを見かけました。


「1989年から、すべての職種を女性にも開放したんです」と彼はいいました。


「最初、彼女たちがここへ来たときに」と彼は続けて、「売店の香水の売上が、7倍になってしまったんです」。


オスベルグの売店で、女性たちが一時的にしろ、行列になってそうした物を買い求める様を想像して、私はうなずきました。


しかし、彼は私を制しました。


「違うんです、女性たちではなく、それをやり始めたのは、男性たちのほうだったのですよ」。


それでは、ほかに何か心配することはないのか、という私の問いに、「安全(管理)で」との答えが返ってきました。


「このプラットホームには、恐ろしいほどの量のガスが通っています。ですから、つねに漏出の危険性を秘めているのです」。


これが、いかに危険かということを彼から聞く必要はありません。


プラットホームで働く誰もにとって、いちばんの悪夢が、1987年、パイパー・アルファのプラットホームで起こったのでした。

海と油井 3

こうしたことが2度と起こらぬよう、彼らは、定期的にガスの漏出があるかどうかを点検しています。


彼らの安全基準は、非常に厳格です。


たとえば、作業現場へはいる前に、私は携帯していたカメラ、小さなライトメーターのバッテリーにいたるまで、すべてのバッテリーを外すよういわれました。


安全管理担当のマネージャーが、そういう物の携帯を許さないからです。


また、定期的に行われる火災避難訓練も、緊急時の手順がまちがいなく、習慣となるようにしているそうです。


「こういうことはすべて、予告放送なしで行われます」と係員はつけ加えました。


「スタッフがいつでも地に足をつけて落ち着いていられるように。


ときどき、海にダミーのレスキュー・ボートを放り投げることもあるんです。


それも緊急脱出の1つであるということを、彼らに忘れさせないためにね」。

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