« 2011年01月 | メイン | 2011年03月 »

2011年02月 アーカイブ

"政治"の領域とは 5

社会的課税はいわゆる発展途上国においてきわめて高いものです。


ついで下落し、工業化の要請によって社会システム全体にさまざまな経済的制約(貯蓄および労働)と道徳的制約(義務、実直さ、謙虚)が課せられる時期が過ぎると改めて上昇します。


今日、勝利を収めた資本主義における政治的機能の質-費用関係は、あからさまに低下しています。


この点に関する公然たる無関心は、政治の役割が減退していることの現れにすぎません。


政治的機能の費用が増大し続けるとするならば、政治に対する敵意が始まることは十分に予想できるでしょう。


この敵意は、無政府の誘惑から生ずることもありえます。


もちろん中世の《自由平民》から現代の《赤い旅団》にいたるまでのテロリズムをはぐくんだこの無政府主義的イデオロギーの復活が重要だというわけではないでしょう。


資本主義は数年前まではまだこのテロリズムの本拠地であり、したがってその復活がまったく考えられないというわけではありません。


・・・しかし、もはや献身、実直、自己規律のユートピアの時代ではありません。


テロリストの一団が資金を手に入れる源泉が枯渇しただけになおさらです。


その代わりに、あらゆる道徳的根拠を欠いた無政府性がはびこり、たんなる個人的便宜から政治的権力の権威に異議申し立てをおこない・・・


ついでこの権威を拒絶しうるという態度がはびこることによって、国民国家が見放した領土に炎が燃え広がる可能性があります。


"政治"の領域とは 6

《政治》に対する無関心と敵意は、だれもが抱いているエゴイズムやねたみを表すだけにとどまらないものです。


この2つの態度がふたたび勢いを盛り返したのは、感情的な根がある以上に、世界資本主義の冒険において国民国家の役割がゆるやかではあるがたえず減退し続けているということに起因しています。


世界資本主義の主体がしだいに地域的になりつつある生活を送っているのに対して、世界資本主義の設計はしだいに国民国家間的な、あるい超国民国家的な内容になっています。


世界市場、あるは大陸的規模の市場には、それにふさわしい政治組織が必要である・・・


このような政治組織の権力は、今世紀のなかば以降たえず増大しています。


地球的規模の寡占が同じ領域の対抗権力を必要としているのです。


この必要は、たんに国連が今日圧倒的な賛同を得ているような領域だけにとどまらないものです。


ウルグアイ・ラウンドの交渉が終了を迎えている(?)状況は、GATTの権力がたえず減退しつつあることを、その結果世界貿易の伸展がしだいに二国間的になり、この伸展にGATTの権力が憂慮すべき作用を及ぼしつつあることを、示しています。


About

2011年02月にブログ「歴史を遡って楽しむ」に投稿されたすべてのエントリです。新しい順に並んでいます。

前のアーカイブは2011年01月です。

次のアーカイブは2011年03月です。

他にも多くのエントリがあります。メインページアーカイブページも見てください。

管理人のお気に入り